丕緒の鳥/小野不由美

これがどれだけ凄いことなのか。
どれだけ驚きであるのか。



それは「十二国記」シリーズを読んでいる人にしか、分からないことでしょう。
しかも次回作を、長年待たされ続けていた人にしか。
「華胥の幽夢」が出たのが2001年ですか。

それ以来の新作ですよ!奥さん!
それも本編じゃないくて、何ですかこれは。短編?外伝?

それでも。
それでも、です。

僕も出版と同時に読んでたわけではありませんから、7年待ち続けた訳ではありません。
自分の日記から察するに、2004年頃に読んでます。
それから何回か読み直してるにしても、新作については4年待ってるわけですよ!

何が一番良かったかって、

「あー、作者が続きを書こうとしているのかな、どうやら書いてるっぽいな」

というのが分かったこと。
これはデカい。

物語が完結してから十二国記に出会えた人は幸せだと思います。
だって次回作を待たなくていいんだもん。


いやあ、数十ページの短い話ですが、陽子の実声(セリフね)を聞いた(読んだ)時にはちょっとウルっとしちゃいました。



で、小野主上、本編はいつですか・・

皇国の守護者/伊藤悠

いやいや、びっくりしました。

事の発端は、オオゼキ(スーパーね)に水を買いに行っただけですよ。
その途中にふらっとヴィレッジヴァンガードに寄ってしまったですよ。

したら、これもんだ。



まだ、一番上の「皇国の守護者」しか読んでません。
何故なら、5巻読み終わるまで止まらなかったからです!
今読んでる「剣嵐の大地」もそっちのけで!

原作 佐藤大輔
漫画 伊藤悠

と書いてあるからには、原作があるのです。
てことはですよ、普通はいつものパターンなはずなんですよ。

原作より面白いアニメやマンガ、映画なんて存在しない
原作より面白いならば、それはすでにして別物である

というやつ。by俺。
つまり、対して面白くないマンガだったはずなんですよ。

それを完全に裏切りました!
奇蹟だよ
超おもしろい!
なにこれ!

ちょっとエル・ファシルのヤンウェンリー(注1)思い出しちゃったよ!
何がって、
えーと、望んでないのに祭り上げられるあたり。
あと、大軍を逃がすために囮にされるあたり。
でもカリスマと能力で生き延びるあたり。

やっぱ良いマンガって、キャラ設定がよくできてんだよなあ・・

しかし残念ながら、マンガは5巻完結。
原作の2巻相当までで終わってしまっております。
何でだ
何があったんだ
こんなに面白いのに


てことは原作は更に面白いってことだよな!?
うわあマズいなあ(嬉)


えっ?
どんな内容かって?

まあそれはこの表紙から推し量ってくださいませ。





(注1)銀河英雄伝説/田中芳樹

君に届け4/椎名軽穂

野郎がこんな表紙の少女マンガを買ってるとは・・恥



【Before】

3巻読んだ時に、一応、予想はしてます。
この次如何で決まる、と。
まあどっちかといえば、こっから再浮上は無理だろうなあ・・という感じですが。

ここから単なる恋愛マンガになってしまうのか。
それとも1〜2巻で見せた(魅せた)ようなネタというか引き出しというか、奥行きというか、前回風に言うならば「出る杭になるためのアイデア」。
まあ、そういうものが見出せるかどうか。

そこ次第で、僕の中でこのマンガは終わりということになります。

ということで、これから読んでみます。
さてどんな文句を言ってることやら・・


【After】

矢野ちんに姉がいる事が発覚!!
老成してるのはそういうことか・・

・・・てなことはさておき。

うーん・・

この4巻は、爽子と梅の対決をどういう風に持っていくかってとこが焦点だったんですが、予想に反して結構、良い線いってるんじゃないでしょうか?

まずは良かった点。

’澆悪者になっていない
∩峪劼寮長プロセス

,任垢、最初、梅ってかなーりイヤな奴として登場してるんですが、結局のところ爽子の器がデカ過ぎて(?)悪者にならなくて済んでるんですよね。
あと、歪んではいるけど、まあ自分に正直な奴というか、素直すぎるというか。

同い年で、同性でこんな奴がいたらそりゃあ憎くてしょうがないでしょうが、まあ年上で、異性からみたら可愛げがあるとも言えなくもないかなあ
何故なら、やり方は変でも、必死なんだよね。梅も。

で、△特に良かった!
まあ、高校生にして初の恋愛感情(!)ってのはちょっと無理があるか?という気もしましたが
(いや、ああいう境遇だとありうるのかな・・)
一つ一つ確かめていくそのプロセスが、このねじれた性格の人間にはとても新鮮でしたね!

確かに実際のところは、ああやって本当か確かめるのがスジってもんなんでしょうが・・
いちいちあんなのやってらんねーってのもありますが、まあ、いいじゃないですか、ね。


てか爽子の方が千鶴より先行ってんじゃねえか(笑)?
千鶴も大概気付けっつう話ですよ
ある意味ウケる


良くなかったところとしては、風早までウブっぽいところだなあ!
なんつうか、読んでる読者層のこと考えすぎじゃねえかと。
エピソードの作り方(魔球のあたり)にも無理がある気はしましたね。


あー
5巻も買っちゃうなあ

博士の愛した数式/小川洋子

ウケました。

今、発見されている最大素数って、ファイルサイズだけで8Mバイトあるんですよ!
これが2006/09時点で、最大であろうという候補になってる数字。

900万桁オーバー。もはや数字には見えない・・


というわけで、作品自体はさして面白いとは思いませんでした。
何故にこれが本屋さん大賞?
これだったら、まだホテルアイリスの方が良いですよ。


あ、僕が買った「ホテルアイリス」は与那国島の民宿おもろに寄贈してあります。
ゼヒ行って読んでみてください(遠)。

たまたま携帯で読むために買ったのです。この「博士の愛した数式」。


またまた脱線しますが、携帯電話で買う小説の値付け。
これ、一体どうなってるんです!?
何で店頭に並んでる文庫本や新刊の値段と同じなんですか?
どんだけ安直なんだよって感じです。
値付けしなおせ。バカ。


作品の内容よりも、素数自体に興味がいったワタシ。
自分で「どんなプログラム組んだら素数を判別できるんだろう」とか考えて楽しくなっておりました。
そうすると、どうしても行き着くところって
「今一番大きい素数ってどんなだろう?」
なんですよね。

で、調べてみたら、冒頭の8Mバイトに行き着いた訳です。
数学的に言うと、最近見つかる素数は
「n番目のメルセンヌ素数(2のn乗-1)」
とか言われるカタチをしているらしいです。

まあよくは分かりませんが、2進数にすると111111111・・・1となる数字らしいですよ。


何かね、作品中の家政婦のお母さんのように、興味を示したのも束の間、あまりの途方もなさ、あまりの難しさに、さーっとひいてしまいました。

もう、この桁数の素数探しになると、単なる割り算とかだけじゃダメなんすよね。
確率とか出てきますから。
ある程度、候補を絞っていって、素数だと確定させるために突き進んでいくというプロセスのようです。


大体、理論についていけませんから!


まあ、結論としては

本屋に並んでる本の価格と、携帯で買う電子書籍の値段が同じなのはおかしい

ということです。

君に届け3/椎名軽穂

前回は1〜2巻の感想を書きましたが、タイムリーなことに、つい最近3巻が発売されました。

告白すると、発売日に買いました(恥)。
しかし、長いこと書かずにほったらかしていたのは、興味が薄れてしまった証・・

だってー
3巻にしてすでに単なる恋愛マンガになってるんだもんよー

なんていうか、マンガを始めるにあたって作者が貯めていたアイデアが尽きたってところでしょうかね。
すなわち、「出る杭」になるためのアイデア。
それが2巻で尽きてしまったと。

早いなそれ!

ハチクロとかBANANA FISH、NANAのように、全体を覆う世界観みたいなものはないのですよ。
だからその場その場のアイデア勝負。ラブ★コンも、そう。
だから体育祭だとか修学旅行だとか、イベントを用意せざるを得ない。
アイデアがなくなると、しょうがなく恋愛に行かざるを得ない。
少女マンガだから。

このマンガの面白かったところは、爽子と風早の恋愛部分「ではない」わけですよ。
そこって一応、2巻で完結を見てるわけですね。
それが、3巻からその恋愛部分「だけ」になりつつあるというわけです。
このまま埋もれてしまわない「何か」が必要だと思いますよ。
一応、次巻くらいまでは買いますけどね・・


それでも矢野ちんは好き・・
矢野ちんはねー、大学生と付き合ってるんだよー
くそー

君に届け1〜2/椎名軽穂



ホントは買うつもりなかったんですよ。
まだ2巻までしか出てないし。

理想はやっぱ、完結したマンガを一気に読むっつうのがいいですね。
オトナ買い?っつうか。
待つの嫌い?っつうか。

そういう意味で躊躇っておりました。


もはや少女マンガだから買うのを躊躇うってことはなくなりました。
(とはいえ別冊マーガレットを買う勇気はない)

面白いものは、面白い。
で、結局、買ってみて、アタリでした。
普通に泣きました(恥)。

最近、いじめってのは、ごくあたりまえに、普通に存在するものだっていうことを、世間がやっと認めてきましたよね。
少なくとも
「そんなものはあってはいけないものだ」
「うちの学校ではありえない」
とかいってるような、最低レベルからは脱却したという認識でおります。

そういう設定で始まる物語です。
少女マンガだけど恋愛だけの話じゃないってところがよかですな。
それって男女無関係の内容ですからね。

ってかむしろ女子の方がえげつないんだろうなあ、きっと。
俺、男だから、まあ、しれてますよ。
そんな手の込んだイジメできる男子っていないから。
↑基本バカだから
↑ていうか他にやりたいこといっぱいあるから

でまあ、実際問題、このマンガみたく、いじめられっ子に手を差し伸べる人間ってなかなかいませんよ。普通。
もう、いかんともしがたいまま卒業するとか、転校するとか、よりイジメラレッコ要素の強い人間が身近にいたとか、あるいは何か特殊なことでもない限り、這い上がれないってのが大方のところだと思います。
↑理由が分かりゃ苦労しない

そういう意味で、本作品は、ちょっと理不尽エッセンスが入っているきらいがないではない。
ついでにイジメラレッコが時折、かわいいことも理不尽エッセンスあります。


でもなー
感情移入しちゃいますよ。感情移入できちゃいますよ。
この作品。
すげえ分かる。
すげえ分かるよー


つまるところ、風早くんはメタファーなのですね。

「みんなのココロの中の良心」という。

冬物語/原秀則

何年かぶりに読み直しました。



自分が浪人だった頃に、初めて読んだんだったかなあ?
当時は受験生/浪人生は必読だろ、くらいに思ってました。
それくらい周りも読んでました(と思います・・)
そして、ああ、俺も頑張らないとなあ、と。

しかしね、今、読み直してみてね、思います。


なんってダメ男なんだ、光!!!


のだめ読んだ後にこのマンガを読んでご覧なさい。
千秋真一と森川光との、このギャップ!
誰しもが思うことでしょう。


「俺だってこれほどにはヒドくない」


そう思ってしまうところ!
そこが微妙に問題!

世の中の男性で、森川寄りと千秋寄りのどっちの人間が多いかっていうと、やっぱり断然、森川寄りだと思うんですよね。
かくいう僕だって、どっちかと言われれば明らかに森川派。
あのダメ一族の血を引いてますよ。
あそこまで酷くはない、と見下しつつ、同じ派閥です。
間違いなく。

にも関わらず、こんな奈緒子みたいな良い女(奈緒子は僕の中ではかなり良い女。歪み方も含めて)が寄って来てくれるわけですよ。
こんなダメ男に!
ていうかダメ男だから?


いや、そしたら、なんていうか、逆に努力とかしなくなっちゃうんじゃないかなあ・・
だってそれで高山淳とタメ張っちゃうんだもん・・

いや待てよ

世の男性諸君!
だまされてはいけない!

きっと森川光には、母性とか、運とか、実は案外カッコイイとか、そういうのがあったってことなんですよ。
だから同じように、わざとダメ男になっても、これほど良い事はないと思う!

そこんとこ注意していこう!
下を見たらキリがない!

ハチミツとクローバー10

ハチクロついに完結です。

とはいえ、読み始めた時には7巻まで出ていたのでそれほど待ったという感じはありませんが・・

9巻の感想で書いたとおり、この作者はきちんと着地点を決めてそこに降りることのできる人でした。
その点については、僕はもう拍手を送りたい。
最近、なかなかいないですからね。これできる人。
それは政治的商業的性格的な要素が絡みますから、作者個人の想いだけでは成しえません。
そう言う意味では環境的にも恵まれていたということでしょうか。

しかしながら、何というか、内容について少し物申させてもらうとするならば。


はっちゃけ過ぎ?
着地点へ急ぎすぎ?
男を美化しすぎ?

てなところです。
一つ目は、あの独特のお笑いネタが無理に入ってる気が。
で、二つ目に繋がるんですが、これだけ急いで着地点に飛ばすなら、余分なコマはない方が良かった気がします。
ていうかどっちかというと、こういうコマ込みでもう1〜2話、先で終了で良かったのでは?
と思いますね。
どうもこういう作家の方には「終わらせないと」という強迫観念があるようなフシがあります・・

最後、男から見た男の出演者たち。


はぐみに対して母性を感じてたのは、結局一番強そうに見えた森田でした。
竹本は単なる一目惚れだし、修ちゃんについてはいつから恋愛になったのか知りませんが、多分に庇護欲?

とすると、はぐみは自分の才能が一番伸ばせる人間を選んだという結果に・・
↑冷静?冷徹?実際的?

まあその割には一番納得いく結果でしたけどね。
でもそんなに割り切れるもんかな?
ああいう一部の天才って、そういう割り切り方できる人なのかな?


でね・・
最後の竹本と森田のケンカですが・・
あんなのしねえよ!


まあ漫画だから許すけども・・
あれを入れるくらいなら野宮と山田のエピソードをもうちょっと丁寧に入れて欲しかったっすね。


うまくいかなかった恋に意味はあるのか
消えていってしまうものは無かったものと同じなのか


そこに意味があった


と思えること自体が、竹本くん、キミの良さなんだよ。

青空の休暇/辻仁成

おっ何だこれ、書き下ろしで文庫か!?
珍しいなあ

と思い、1秒でレジへ。
まあどうせ読んでない本がいっぱいあるから読むのはいつになるかわかんねえなあ、などと思いながら、買って帰ってきてパラパラとめくっていると。


この作品は二〇〇二年十二月小社より刊行された『愛と永遠の青い空』を改題したものです。


ん?
んんん?


↑うちの本棚

・・・。

どうしてくれるんやこれ・・

ハチミツとクローバー9

アニメはパート2が始まり、映画にもなってしまった本作。
そういうのって、マンガとして書いてる作家自身はイヤじゃないんでしょうか。

つまり、マンガとして発表しているにも関わらず、商業目的でアニメや実写にされてしまうことに対して。
(作者が、表現手段として漫画が最高と思ってるから、漫画で出版されてるわけでしょ?)

いっつも思うんですが。

自分の作ってきた世界を(良くも悪くも)他人に歪められるんですよ?
それってすげえイヤだと思うけどなあ・・

NOと言えない日本!
クソだな。


さて、気付いたら9巻が出てました。
8巻であれだけ頑張った野宮。
頑張ったなんて言われたら絶対恥ずかしいはずの野宮。

残念ながら9巻では、あゆをひっくるめて脇役に回ってしまいました・・
いや、回らざるを得ませんでした。

作者自ら
「終わりの始まりの幕を上げよう」
と書いているとおり、劇的展開を迎えます。


森田の過去。
なぜあれほど金儲けをする必要があったのか?

はぐみに起こる事件。
なぜこのような事件をはぐみに起こしたのか?

そして森田とはぐみの関係。
道が離れていくことを、「仕方ない」と言う森田。
本当か?


そして先ほどの「終わりの始まり〜」の記述のとおり、恐らくこの作者は、着陸地点が分かってる(弁えている)人のようです。
とても安心です。
素晴らしい作品にして欲しいと思います。

いまだに主人公が誰なのか不明です。
それはとても素晴らしい漫画だということの一つの要素なのかも。




そうそう、着陸地点を見誤るとラブコンみたく大変なことになりますからね・・


200miles away

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